生活介護の取り組み『予定の変更の「詳細」まで伝える支援』

皆さんこんにちは、生活介護『え笑み』の紙谷です。

去年と比べて、今年の夏は少しだけ穏やかだったような・・・。
このまま秋を迎えられたらいいなぁ。などと考えております。

さて今回は、予定が変更になったときの「伝え方」について、
ある利用者様との経験を通して考えたことを書きたいと思います。

いわゆる、スケジュールのお話ですね。

「予定が変わる」ことを伝えるだけで十分なのか

私たちの施設では、重度知的障害・自閉症の利用者様が活動しています。

一日の予定を分かりやすく伝え、見通しを持って安心して過ごしていただけるよう、
スケジュールというものを活用しています。

活動の順番等、いわゆる変更があった時も、スケジュールを使って伝えます。

そうした経験を積み重ねる中で、以前と比べると、ある程度の予定変更であれば受け入れて過ごせる場面も増えてきました。

ところが、ある時のことです。

これまで比較的落ち着いて過ごしていた利用者様が、かなり強い不穏状態になり、
行動がエスカレートしてしまうことがありました。

その様子を見て、私たちは改めて考えました。

「予定が変わることを伝えるだけでは、十分ではないのかもしれない」

そう考えるきっかけになったのが、通院の場面でした。

いずれも病院に行くことに変わりはありません。

「病院に行く」だけでは分からないこと

この利用者様は、通院先が複数あります。

今回は分かりやすく、A病院とB病院としてお話しします。

B病院へ行くときは、これまでご家族と一緒に通院し、その後に外食することがほとんどでした。

そのため本人の中では、

『B病院に行く時は、家族と通院して、終わったら外食する。』

という流れが、ある程度できていたのではないかと思います。

ところが今回は、B病院に行くものの、いつもとは違う予定でした。

今回ご両親は来られず、グループホームの職員と一緒に通院します。

そして、通院が終わったら生活介護笑に戻り、いつものように昼食を食べます。

スケジュールには「病院に行く」「戻ってくる」という予定を示していました。

これはA病院に行くときの流れです。

私たちからすると、病院に行くことも、その後施設に戻ることも伝わっていると考えていました。

でも、本人にとって大切だったのは、その先だったのかもしれません。

「B病院に行くなら、その後はいつものようになる」

そう思っていたとしたら、

「今日は家族が来ない」
「外食には行かない」
「施設に戻ってご飯を食べる」

という部分までは、十分に伝わっていなかったのかもしれません。

実際、昼食を迎える頃から不穏な様子が見られ始めました。

そこで私たちは、

「何が変わるのか」
「どの程度変わるのか」
「本人は何を一番気にしているのか」

まで考える必要があるのではないか、と考えました。

振り返ると「ごはんばつ。」「ともばつ。」みたいなことを言っていたかもしれません。

分かっていることは、できるだけ前もって伝える

今回の経験があったからといって、これまで行ってきたスケジュールを使った支援が間違っていたわけではありません。

予定を分かりやすく伝え、予定変更の経験を積み重ねていくことは、これからも大切にしていきたいと思います。

一方で、予定が変更になったときには、

「変更があります」と伝えるだけではなく、
その変更によって本人の生活がどう変わるのかまで考えることが大切です。

例えば、

「今日は誰と行くのか」
「病院の後はどうなるのか」
「誰と過ごすのか」
「食事はどうなるのか」

など、その人が気にしていることを考える必要があります。

もちろん、すべてを細かく伝えればよいわけではありません。

情報が多すぎることで、かえって分かりにくくなる人もいます。

だからこそ、

どこまで伝える必要があるのか。
どのような方法なら分かりやすいのか。

そこも一人ひとり違います。

そして、分かっている予定の変更であれば、不穏になってから対応するのではなく、
できるだけ前もって伝える。それが安心につながる場合もあると思います。

何がどの程度変更されるのかを伝える工夫が必要です。

「この人は、何を知りたいのだろう?」

利用者様の行動には、その方なりの理由があります。

不穏になったときも、

「なぜこんな行動をするのだろう」

だけではなく、

「何が分からなかったのだろう」
「何を期待していたのだろう」
「何を知りたかったのだろう」

と考えてみる。

そうすることで、私たちの支援も変わってくるのではないかと思います。

支援には、決まった一つの正解があるわけではありません。

だからこそ、

「この人は、何を知りたいのだろう?」

と考えながら、一人ひとりに合わせて支援を考えていく。

そんな職員が、これからもっと増えてくれたら嬉しいです。

利用者様のことを一緒に考え、試して、また考える。

その積み重ねを、これからも大切にしていきたいと思います。

見学・相談、いつでもお気軽にどうぞ

「どんな支援をしているのか知りたい」
「自分に合う環境なのか相談してみたい」

そんな方も、どうぞお気軽にお問い合わせください。

利用者様ご本人はもちろん、ご家族の皆さまにも安心していただけるよう、一人ひとりの「分かりたい」「安心して過ごしたい」という気持ちを大切にしながら、一緒に支援を考えていきます。

施設の雰囲気を見てみたい方、福祉の仕事に興味がある方も大歓迎です。

「一緒に考える」ことから始まる支援があります。

まずは見学やご相談から、お気軽にお越しください。

社会福祉法人SHIP
生活介護 笑
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