★突然ですが避難訓練をします。~重度知的障がいをもつ人編~

こんにちわ、生活介護 笑 の水野です。

今回は避難訓練の話です。

「地震だー!!」と、突然聞こえてきたら、みなさんはどうしますか??

笑では年2回避難訓練を実施しています。

 

前回の反省を生かすため、毎回事前に注意する点を職員間で話し合っています。

今回の避難訓練では「職員の表情」に注意することになりました。

なぜなら、前回の「訓練」では、利用者さんの楽しそうな表情などを見て表情がゆるんでしまったからです。

重度の知的障がいをもつ人が多い「笑」では、いつもと違うことや変更が苦手な利用者さんがほとんどのため、職員の表情を見て、周りの状況を判断している場合が多いのです。

地震や家事の時に笑顔で逃げる人はいません。

自分や大切な人を守るため、必死になって逃げるはずです。

このような理由から、今回は「真剣な表情」で臨むことになりました。

 

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避難訓練の流れ

 

 

 

 

 

 

 

午前 いつもどおりの活動

午後 2時 消防隊員、消防車到着

     職員の「地震だ!」の掛け声で大型地震発生

     その後キッチンより火災発生

     笑 目の前の駐車場へ避難・点呼

     練習用消火器を使い、消火訓練

     消防隊員からの講評

  2時半 各班に分かれ、活動開始

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いよいよ訓練開始!

 

いつもなら避難訓練の日は、見通しが持てるよう

「今日は避難訓練があります」と利用者さんに伝えています。

でも…今回は、あえて伝えませんでした。本当の災害はいつ起こるかわからないからです。

すると…

駐車場にあるはずの送迎車が今日はなく、代わりに消防車が停まっていることに利用者さんたちは、

気付き始めていました。

 

 

そしてついに

「地震だー!!!!」という職員の大きな声を合図に、

避難訓練が始まりました。

職員も真剣な表情で、声を掛け合います。

机の下に潜る人、周りを見回す人、動かずにいる人、様々です。

 

すると今度はキッチンの方から「火事だー!!!」

利用者さんのほとんどが言葉の意味を理解することが難しい方です。

ですが、地震や火事が何なのかわからなくても、職員の必死な声や表情で「なんかいつもと違う」と感じている様子でした。

 

 

 

さて、笑の駐車場への避難誘導が始まりました。

靴を履き替えようとする人、カバンを持とうとする人など居ましたが、職員の誘導でスムーズに移動し、全員無事に避難することができました。

 

 

 

 

消火訓練

続いて、消火器(中身は水)の使い方の訓練です。

駐車場から笑の壁に向かって水を噴射します。

一人でできる利用者さんは、消防隊員の方が見守る中で消火器を使いました。

一人で難しい利用者さんは、職員が付き添い消火器を使いました。

 

 

消火器から水が勢いよく出るので、喜ばれる方やビックリする方、

面白くて2回、3回と参加した方もいました。

もちろん職員も消火器の使い方をしっかり練習しました。

 

 

さいごに

今回の避難訓練は、本当の災害を想定し、前もって利用者さんにお伝えしていませんでした。

しかし、慌てることなく、短い時間で全員避難でき、

職員も終始表情を意識して誘導ができたことは、とても良い経験になりました。

もしも災害があった時、落ち着いて避難できるよう、訓練を繰り返し経験することはとても大切なことであると感じました。

 

消防隊員の方からの講評では、「全員怪我もなく、すばやく避難できて良かったです」とのこと。

また、「何かあったら直接消防署まで来てください」と心強いお言葉を頂きました!(笑から徒歩3分の場所です)

 

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