人として成長できる仕事!それが重度知的障害者支援! 後編〜その人の◯◯を活かす!〜

こんにちは!生活介護 笑の伊能です。
寒さが少しずつ緩和され、ウォーキング中上着を着ることが減ってきている今日この頃♪
しかし…。
同時に花粉も盛大に飛び始め、利用者様も支援者もティッシュが手放せない日々です…。
今年は、例年よりも花粉の量が多いとも伺っています。
どうか、無理せずお過ごしください。
 
 

前回のあらすじ

 
さて、今回は先月のブログであります”人として成長できる仕事!それが重度知的障害者支援!前編~その人のことを知る~”の続編です!
まずは、簡単におさらいをしたいと思います♪詳しくは前回のブログに記載していますので、お時間がありましたら読んでいただけると幸いです!
 
 
 
 
 
 
前回のブログでは、自傷してしまう利用者様や、他害行為をしてしまう利用者様に対し、どのような姿勢で支援をしていくことが大事であるかをお話しさせていただきました。それは前編のタイトルにもあります。
その人のことを知ること」
 

 
 
 
 
そのためにすることが「アセスメント」であり、その人のことが分かるようになって始めて”構造化”ができるようになります!(行き当たりばったりはNG!)

 

その中で、今回はシャーペンの芯を何度補充しても「足りない!足りない!」と訴え、

 

机に肘を連打てしまう利用者様の支援についての続きをお話しさせていただきます!

 

あれから1か月!果たして◯◯に入る文字の結果は!
 
 
 
 
[行動観察]
まず、どのようにしてプリントに取り組んでいるのかを様子観察しました。
  
★利用者様の強み

 

① 筆圧は問題なし◎
力の加減ができるのはすごいですよね!
 

 

②シャー芯の補充の仕方も適切◎
職員が、ご本人の目の前で1本だけ入れるとこを見せて説明したら、今もそのルールをちゃんと守れています!
→ルールが守れる!?すごいですよね!?
 
③見通しがたてば受け入れられる◎
→過去にシャー芯の予備がなくなってしまった時、買い物のイラストを見せて

『えみ(の営業が終わったら)が終わったら買っておきます』と伝えたら『うん…』と返事をし、その日は残っているシャー芯を使って過ごされたことがありました!

 

 
こうやってみていくと、実は強みがたくさんあることがわかりますよね✨
 
 
 
 
 
 
★利用者様がつまずくところ
④シャー芯の量はケースを耳元で振って確認する△
→ん?中身が見えないから、独自の方法で量を確認しているぞ…!
その直後…『足りない足りない!!』と不穏になり、要求と同時に机を叩き始めました。
 
 
 
 
 
 
★支援の課題
残りの本数が分からないんだ。
多い、少ないっていう概念が難しいんですね。
アプローチの必要性はここ『④』ですね!
了解!
 
 
 
 
【ご本人のことを知る】ことができたので
次はどのように支援をしていくか工夫【構造化】の方法を考えます!
ご本人専用の治具を作成♪
 
 
 
 
 
 
 
じゃじゃん!
本人専用のシャー芯入れです!
えっ!?3本しか入っていないの!?
→そうなんです!
 
 
 
 
 
★使い方
・シャーペンに芯を入れるのは1本だけ。
 
渡しているのは伊能なのでこの写真はフィクションです(笑)
(できるかなぁ~?)
 
この支援方法で果たして、適切に使えることができるでしょうか??
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
シャー芯ケースが専用の治具に変わったことへの抵抗はありませんでした。(その時点ですごい!)
そして、1本ずつシャー芯を入れ、2本をちゃんと残せているので、これまでの芯の使い方もばっちり!!
それでは・・・芯がなくなったら職員にカードを渡して要求が出来るでしょうか!?
 
 
 
 
 
 
 
  
数日後…、芯が0本になりました。果たして・・・!!!
 
 
 
 
 
適切に芯の追加要求ができました!!
 
 
 
 
 
★今回のポイント
・専用の治具に芯がなくなったら追加してもらえる。
→『3本しか入れられない』のではなく『3本無くなったらちゃんと補充してもらえる』
ご本人の強みがあってこそのアプローチ方法です!
 
 
・支援方法が統一できる
支援者にとっても、ご本人にとっても何をもって多いのか、少ないのか共通認識ができないと、支援者は”たくさんあげたのに!”
逆にご本人は"足りないよ!”というような形で、ズレが生じてしまいます。そうするとお互いにモヤモヤが育ってしまい関係性が悪くなってしまいます。
 
・支援の介入度が減る
必要に応じて要求できるようになったことから、職員の介入度は減り”より自立的に時間を過ごすことが出来る”ようになりました!
 
 
 
 
ということで、◯◯に入る2文字の正解は 強み でした!
みなさん!いかがでしたでしょうか?
”ストレングスアプローチ”とも言えますね♪
 
 


 
 
 
 【〜人として成長できる仕事〜】
 
支援というのは、利用者様に一方的に頑張ってもらうものではありません。
どうしても、支援者は『お世話をする人』というような…『何かをしてあげる人』というような…師弟みたいな関係性ができやすい印象があります。
そうではなく、支援者が利用者様のことをよく理解し、利用者様が持っている力を発揮できるよう、環境を作ることが大事であると考えています!
 
今後も、一人ひとりのできる!を少しずつ少しずつ見つけていきながら、社会生活の幅を拡げ、笑顔を増やしていきたいと思います!
続編までご覧いただき、ありがとうございました!
 
生活介護 笑の伊能でした!

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